発症しやすい病気

264月 - による pycno - 0 - Uncategorized

ハリネズミを飼育する際に、しっかり健康チェックを行っていますか?

行っていない場合は、『ハリネズミの健康チェック法』の記事をよく読んで、しっかり健康チェックをして下さい。

ハリネズミは本来、丈夫な生き物で、しっかり健康チェックをして、正しい飼育をしていれば病気になりにくい動物です。

しかし、健康チェックをし、正しい飼育をしていても、栄養バランスの乱れや、ストレス、運動不足、夏眠冬眠など様々な要因が積み重なることで病気を発症しやすくなってしまいます。

病気が発症したのかどうかを判断し、病院を受診するためにも、ハリネズミの病気についてしっかり理解しておく必要があります。

今回は、ハリネズミに発症しやすい病気をしっかり理解してもらえるように解説していきます。

 

ハリネズミに発症しやすい病気には以下のものがあります。










ダニ症

ハリネズミで最も多く見られる病気がこのダニ症です。

これは皮膚の病気で、疥癬(かいせん)ダニが原因です。

感染経路は、疥癬ダニが寄生しているハリネズミと直接接触したり、床やタオルなどを介してうつります。

ハリネズミは疥癬ダニに寄生されている可能性が高いため、ハリネズミを購入した際には、まず一度動物病院で診察してもらうのが理想的です。

 

症状

針の付け根の皮膚や目の周囲に、かさぶたのようなフケが見られます。

その他にも、脱毛、針が抜け落ちる、激しいかゆみがあり、身体をかくなどがみられます。

更に症状が進行すると、元気がなくなり、食欲が落ちます。

 

治療方法

駆虫剤を滴下して治療を行います。

詳しくは主治医と相談しながら行っていただくことになりますが、手順としては以下のようになります。

駆虫剤は、ダニの卵に対しては効果がありませんので、卵が孵る頃を見計らって体に滴下してください。

卵が孵る期間の7~14日間を3~5回程度繰り返すことで、駆虫を行います。

薬による治療とともに、飼育施設や飼育グッズにもダニがいる可能性があるので、しっかり洗浄、交換を行います。

備品類は、流水でしっかり洗浄したあと、50度以上のお湯で熱湯消毒します。

床材なども全て交換するようにしましょう。

予防方法は、前述していますが、家に迎え入れる際に動物病院を受診し、チェックしてもらうのと、寄生しているかもしれない他の個体や物との接触を避けることです。

 

腫瘍

腫瘍は高齢のハリネズミに発症しやすい病気の一つです。良性の物もありますが、約80%は悪性の腫瘍、つまり、がんであると言われています。

症状

しこりや腫れができる、体重が減る、食欲がない、元気がない、下痢をする、呼吸ができなくなる、腹水(お腹に水がたまる)、子宮がんは性器出血、口の中にできるものでは、歯肉の腫れ、歯が抜ける、歯肉炎など腫瘍ができる場所によって様々な症状が見られます。

 

原因

遺伝、環境、加齢などが原因として考えられます。前述したように、高齢になるほど、発症しやすく、平均して3歳半ころから発症しやすくなると言われています。

 

治療

腫瘍の種類、発症部位、進行の度合い、ハリネズミの全員状態などによって、様々な方法を取ります。

方法としては、摘出の手術や抗がん剤による薬物療法などを行う場合もあります。

また、ハリネズミなどの身体の小さな生き物は、治療の負担に耐えられないことも考えられるため、積極的な治療はせず、痛み止めなどを使用し、残りの時間をより良く生活できるように生活の質(QOL)を高めると言った判断をする場合もあります。

これらは、主治医としっかりと相談して決めるようにしましょう。

 

発症を抑える予防方法は明確に判明していませんが、ハリネズミに適した生活環境を整えることが大事だと言われています。

人間が食べるものや添加物が多いフードを与えない、肥満に気をつける、適度な運動をさせるなどを心がけましょう。

毎日の健康チェックや定期的な健康診断を行うことで、早期に病気を発見でき、病気の進行を遅らせたり、治療の幅が広がります。

 

アレルギー

ハリネズミは、針葉樹にアレルギーがあると言われています。

ちなみに広葉樹にはアレルギーはないようです。

また、針葉樹の中でも、松・杉はアレルギーが出やすく、ひのきは出にくいとされています。

注意しなければならないのは、床材です。

身体に接する面積が大きく、口からカスを吸い込みやすいことから、通常アレルギー反応の出にくい広葉樹などにもアレルギーを発症する可能性があります。

また、食べ物にもアレルギー症状を持つ個体もいます。

症状

顔や脇の下など、アレルゲン(アレルギーの原因となるもの)と接する箇所にただれた様な湿疹ができます。

 

治療方法

原因物質を取り除くのが主な治療となります。

動物病院で、アレルゲンの確認を行い、アレルゲンであるものを取り除きましょう。

針葉樹である松(パイン)・杉(シダー)が原料の床材や備品は避けることが好ましいですが、アレルゲンに広葉樹も含まれている場合は、木材以外の床材にしましょう。

ただ、木製のトンネルや巣箱、小屋には症状が出ない場合は、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。

 

ハリネズミふらつき症候群(WHS)

ペットとして飼われているハリネズミで問題となっている神経系の病気です。

致死率が高く、いまだに詳しい原因、治療法が確立していない難病になります。

 

症状

まず後ろ足に運動失調(自分の意思通りに身体を動かせなくなる)が起こり、正常に歩行することが困難になります。

麻痺や萎縮が次第に全身に広がっていき、食事も思うように摂ることができなくなり、痩せていきます。

自力で排泄することも困難になる場合もあります。

多くの場合は、症状が現れてから18~25ヶ月の間に死亡します。

注意しなければいけないのは、ふらつきや麻痺が全てこの疾患というわけではないという事です。低体温や外傷、低血糖、脊椎の損傷など様々な原因が考えられますので、先ずは獣医の診察を受け、その疾患に合った治療を行うようにしましょう。

 

原因

原因は解明されていません。

推測される原因としては、栄養不足、ビタミン、カルシウムの不足、ウイルス、細菌、中毒、外傷、過度のストレス、遺伝などがあげられます。

死後に病理解剖して詳しく検査すると、脊髄に障害があり、脳や末梢神経も影響を受けていることがわかるそうです。

よって、治療方法は、原因が特定されていないため、確立していません。

飼い主ができることは、ハリネズミが最高の状態で最後の時を迎えられる環境をつくってあげる事、つまり、腫瘍の所でも前述したQOLを高めて上げる事になります。

 

QOLの高め方

症状が進むにつれて、身体の自由が効かなくなり、やがて寝たきりとなりますので、柔らかく衛生的な寝床を準備してあげましょう。

体を動かせないため、寒い時期は体温が下がりやすくなりますので暖かくしてあげましょう。

食事は、自分で食べられるうちは、食べやすいように工夫してあげてください。

自分で食べることができなくなったら、シリンジやスポイトでふやかした餌やゴートミルクなどを与えてあげてください。

 

予防方法

前述の推測される原因を解消していくことを心がけましょう。

原因が解明されていない以上、確かな予防法は残念ながらありませんが、ハリネズミの生活環境を整えてあげることが最大の予防だと言われています。

栄養バランスの取れた食事を与え、よく運動させ、ストレスの少ない環境を用意して上げましょう。

ビタミン、カルシウムの不足には、サプリメントを与えることもいいとされていますが、与えたい場合は、獣医師としっかり相談してから決めましょう。

原因が遺伝である懸念もあるため、発症した個体は繁殖させないようにしましょう。

ブリーダーなどからハリネズミを購入する場合は、血縁にこの病気になった個体がいないか確認しておくとよいですね。

 

 

最後に

いかがだったでしょうか?

これらの疾患は、ハリネズミに発症しやすい病気なので、できる予防はしっかり行い、発症した際は獣医によく相談し治療をしてあげましょう。ところで、、ハリネズミって風邪はひくのかな・・インフルエンザaとか・・

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